>>751
つづき

つまり、望月先生の「宇宙」観は、グロタンディークが元気で活躍されていた1960年代の、ちょっと古い「宇宙」観だと思います
ここら、21世紀の「宇宙」の用語の使い方と異なるので、
世間から見ると”圏で宇宙の取り換えという「トンデモ」”? などと、
混乱させられているのではないでしょうか

(参考)
IUTを読むための用語集資料スレ2
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1606813903/121-122
宇宙、inter-universal
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~motizuki/Anabelioid%20no%20kikagaku%20to%20Teichmuller%20riron%20(Muroran%202002-08).pdf
Anabelioid の幾何学と Teichmuller 理論 望月 新一 (京都大学数理解析研究所) 2002年8月
(抜粋)
§1. p進双曲曲線を他宇宙から見る
我々が通常使用している、スキームなどのような集合論的な数学的対象は、実は、議論を開始した際に採用された「集合論」、つまり、ある Grothendieck 宇宙の選択に本質的に依存しているのである。この「1つの集合論」の採用は、もっと具体的にいうと、
「あるラベル(=議論に登場する集合やその元の名前)のリストの選択」
と見ることもできる。すると、次のような問い掛けが生じる:
問: スキームのような集合論的幾何的対象を別の集合論的宇宙から見たら、
つまり、たまたま採用したラベルたちを取り上げてみたら、その幾何的対象はどのように見えるか?
このように、宇宙を取り替えたりするような作業を行なう際、別の宇宙にも通じる数学的対象を扱うようにしないと、議論は意味を成さなくなるが、(本稿では省略するが)様々な理由によって、圏は、そのような性質を満たす。一般に、違う宇宙にも通じるものをinter-universal と呼ぶことにするが、「圏」というものは、最も基本的かつ原始的な inter-universal な数学的対象ということになる。
さて、スキームを他宇宙から見たらどんな風に見えるか、という問いに答えるためには、スキームを、inter-universal に表現する必要がある。これには様々な手法があるが、本稿では、次のものを取り上げる(別の手頃な例については、「Mzk7] を参照):
Et(X) {Xの有限次エタール被覆の圏 }

つづく