最初にもどってやり直し

\section*{はじめに}タイトルにある通り、本稿の目的は
ある一つの特殊な領域が持つ特殊な性質の報告であるが、
その意味するところは背景の説明なしには伝えにくいので、
準備として問題の出所を振り返っておこう。    

多変数複素解析学においては、関数や写像をそれらの解析性を
保ったままで拡張する問題は様々な場面で現れ、重要である。
解析接続によって写像の定義域が拡張されて生ずる複素多様体は
任意ではありえず、局所擬凸性という、凸性に似た幾何学的な
制約を受ける。
ここから多変数関数論の基本的諸問題が生ずる。