>>63 補足

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岩波 定本 解析概論 高木貞治 著 2010/09/15
詳しい目次
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第一版緒言
予修書としての解析概論は繁冗を厭うて簡明を尊ぶことはもちろんであるが,本書が著者の
予想を裏切って意外に部厚になった一つの原因は講義式の叙述にある.数学の解説法において,
著しく対踊的な二つの様式力認められる.その一つをかりに教本式というならば, Euchdの幾
何学原本がその典型とされていたものである.それは既成の理論を整理して,それを論理的の
系統に従って展開する方法で,その特色は正確と簡潔と,そうして難読とにある.教本式に整
理された理論は精巧なる作為物であっても,それが内蔵する複雑な機構の秘密を看破するため
には,いわゆる行と行との中間の空白を読むことを要するであろう.難読なる所以がそこにあ
る.いわゆる講義式は反対で,数学上の概念発生の源をたずね,理論進展の跡を追う方法であ
るが,その短所は冗長,一般に粗雑,細目においてはほとんど常に未完成なところにある.理
論の根幹を掴むことを主眼として,それを枝葉にまで敷術するにいとまなく,洗練を読者に一
任することが止むを得ないからである.教本式の長所と講義式の短所とはかくの如くであるが,
試みにその裏を言うてみるならば,教本式は既成数学を型に入れて,それを一つの現存物とし
て,言わば一つの閉集合として取扱う嫌があるが,講義式では境界は開放的で,数学を活き物
として,その生長の一つのフエイズを捕えようとするところに若干の新鮮味があり得るであろ
う.このほか,全書式ともいうべきものは,約言すれば数学現状の展覧会で,精粗錯雑,玉石
同架である.それは玄人向きで,解析概論においてはまずは問題外であろう.解析概論におい
て,最も理想的な方法は,理論の大局においては講義式,細節においては教本式にのっとって,
なおその上に慾を言えば,全書式の各部門からなるべく多くのサンプルを取入れて,全体を具
合よく調合するのであろうが,具合よくというところに無限の要求がある.このような理想を
念頭に置きつつ,本書を書きは書いたが,もとより具合よくはいかないで校了の後・・・略す
(引用終り)

ここ、小平邦彦著「怠け数学者の記」における
ご自身の数学学習と数学教授法および教育法に、一脈通じる

ブルバキ 原論は、数学の教本式として立派なのだろうが
”難読”ではある (その分野に精通するなり、数学レベルの高い数学者には別として)