>>244-259
ここは 中高一貫生も来るから ハッキリと書いておくが

1)抽象化された現代数学では、数学的対象の存在と その数学的対象の性質とを分離して考えることが多い
 例えば 単位的環がある https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%98%E4%BD%8D%E7%9A%84%E7%92%B0
 ”単位元を持つ環 (ring with unit/unity/identity) とは[注釈 1]、乗法単位元を持つ環のことである”
 もし 単位元が存在すれば 環の中では一意である
( chiebukuro.yahoo ”Rを環とすると、零元と単位元は一意的に定めることを示してください” 2023/4/15 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13278590893)

2)似た例は いろいろあるだろうが 例えば O–T L2 extension theorem https://en.wikipedia.org/wiki/Ohsawa%E2%80%93Takegoshi_L2_extension_theorem
 とかね(ある条件を満たすn次元複素関数が より高次の空間に 拡張が存在する)
 存在がいえると、その関数の性質はどうか? と考えるのが 人の常

3)さて、>>173に示したように ZFC公理系で (Cの選択公理以外で)
 3)分出公理図式:部分集合、4)対の公理:xと y を元とする集合、5)和集合の公理 があり
 そして 6)置換公理図式:定義可能な関数において集合の像も集合内にある (例えて簡便にいえば 他の3〜4)などの組み合わせ可だと)

4)集合に整列順序を与える公理が必要で それが 9)選択公理で 英語ではChoice のCで表して ZFCとなる
 実は、こいつは 多様な働きをする (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E5%85%AC%E7%90%86 )
 整列可能定理、ツォルン補題、比較可能定理(任意の集合の濃度は比較可能である)
 直積定理(無限個の空集合でない集合の直積は空集合ではない)
 ベクトル空間における基底の存在(全てのベクトル空間は基底を持つ)
 チコノフの定理(コンパクト空間の任意個の積空間はコンパクト)など

5)コーシー列と直接関係するのが
 整列可能定理と 直積定理(無限個の空集合でない集合の直積は空集合ではない)の二つ
 整列可能定理で、有理数Qから 可算ωの整列が生成できる。それに収束という色を付ければ コーシー列
 直積定理で Q^Nを作れば (q0,q1,q2,・・・) の存在が言える これに収束という色を付ければ コーシー列ができる

このように、選択公理Cを認めれば 無限列や 無限直積の存在がいえて (両者の存在が同値であることを再度強調しておく)
コーシー列の存在も容易に言えるだろう(少なくとも 選択公理Cを使わない場合よりも容易にね)
可算ωに限れば、選択公理C→可算選択公理ACω で間に合う

そして、後の展開も楽だ
つまり、有理数Qからコーシー列とかで 実数の集合Rを作ったとして
直後に Rのコーシー列が必要になる 完備をいうために
そのときになって 選択公理Cを使うならば、最初から認めておけば良い その方が話の展開が楽だってこと

勿論、基礎論として 何がどこまで厳密に必要なのか は、学術的には重要である
それは、基礎論屋さんがやれば良いし それはもう終わっている話だろう■ (^^