対角線論法でもって、加算無限個の実数のどれとも一致しない数を有限回の操作手順で構成できるかというとNOだ。
加算無限個の実数のk番目のものをa_kとして、
a_1,...,a_m までの実数をみてそれと一致しない実数x_mを取ったとして、そのx_mと一致するa_lがa_mより後に
来ると目論見が崩れてしまうから、mを幾ら大きくしてからx_mをとっても、やっぱりそれがその後のa_lに
一致してしまうリスクが残る。つまりこれでいいという実数xを決めることは、永久にできないのだ。

r_1,r_2,...,r_k,.... という実数の数列がたとえば[0,1]内の一様な実数の乱数列ならば、
出現する値にはなんら規則性が無くて、有限番目までをみても、その後に何が来るか
が予測不能であるから(それが乱数列ということの定義だから)、それら実数の乱数列
には含まれない実数xをアルゴリズムによって(つまり構成的手段でもって)決定する
ことは原理的に不可能。ぶつからない確率が1となるように実数を取ることはできるが、
あくまでもぶつからない確率が1なのであって、「決してぶつからない」ではない。