公安委員会の問題点
・事務局は警察本部庁舎(国家公安委員会も中央合同庁舎第2号館、つまり警察庁)に同居、庶務や事務職員も警察職員なので、制度として中立性や情報の機密が担保されていない。これがために公安委員会に市民からの書類が届く前に都道府県警察職員によって書類の受理遅滞や受理拒否が行われる事態が存在する。
・都道府県知事や議会に警察に対する直接の権限がないため、警察不祥事が発生しても、公安委員会を介さなければ、真相究明を行うことができない。
・実際の運用にあっては地元名士や財界有力者が公安委員に任命されるケースが少なくなく、警察や司法に精通していない者が就任してしまうという問題が指摘されている。そのような場合、委員が彼らの名誉職のようなポストにもなっており、委員会自体が強い権限を持っていてもメンバーに問題があり、うまく機能しないことが多いといわれている。
また、警察側の発言力が強いため、警察側の発言権や意向が全面優先され、警察主導で議事が決定してしまうことが全国においてしばしば発生しており、問題視されている。
実際、ほとんどの自治体において公安委員会は「目付役」でありながら警察側の意向に異議を唱えることがほとんどなく、都道府県において多かれ少なかれこの気質は存在している。国家側でも国家公安委員会と警察庁が意見対立することは滅多になく、大半の場合、警察庁側の意向は国家公安委員会に受け入れられている。
・公安委員会側に刑事訴訟法や国家公安委員会規則等の各種警察行政に関する法的見解によって刑事行政の判断をする者が少ないため、警察法79条による都道府県警察の苦情申出が公安委員会に行われても、その対応に際して警察側の言い分がそのまま通るようになっている。これがために苦情申出制度が有効に機能していない面が存在する。