基礎体k上n次の既約方程式f(x)=0を考える。
その根をx_1,x_2,...,x_n とする。
まず、対称群S_nのこれらの根の置換としての
作用が考えられる。しかし、ガロアの観察は
同じn次(n≧5)の既約方程式でも、ある場合は
べき根で解け、ある場合には解けないという
現象に向けられたはずである。その違いは
どこから来るか? ガロア分解式とは
最初の方程式f(x)=0の性質を絶妙に反映する
S_nのある部分群=方程式のガロア群
を取り出すための工夫と考えられる。

一方で、ラグランジュ分解式では
最初からべき根解法そのものに焦点が
絞られている。方程式の根から、べき根
となるべき量を取り出すための工夫と考えられる。

現代数学においてガロア理論が重視
されるのは、べき根解法自体よりも
ガロア群の作用そのものが、数論的に
重要な情報を含んでいると考えられているから。