>>656
(引用開始)
>箱入り無数目で、使う同値類が有限個で、従ってその代表も有限個の場合には
そもそも「使う同値類が有限個で、従ってその代表も有限個の場合には」
素朴に考えると箱入り無数目にはならないのでは?
(引用終り)

なるほど、そう来ましたか
そこは、箱入り無数目の一つのハマリどころです

1)まず、共通認識をば
 ・ルベーグ測度では、実数中の1点の測度は0であって0以外は不可
 ・従って、箱入り無数目のある箱の中の実数rを箱を開けずに
  確率99/100ないし1-εで的中できるという結論は、ルベーグ測度とは矛盾
 (実数中の1点的中は、確率0以外はありえない)
 ・よって、箱入り無数目のもっともらしいロジックは
  どこかで破綻するか、どこかに矛盾をはらんでいるということ
 (そういう目で見ていかないと、矛盾や破綻に気づかない)
2)さて、結論を先に書けば、箱入り無数目のトリックの本質は
 選択公理を使ったことにはなく、全事象Ωが大きすぎて確率測度1を与えられない
 つまりP(Ω)=1とできないのに、あたかも確率的扱いが成り立つように、見せている点です
3)本題です
 ・いま1列で箱入り無数目を考える
  この1列の決定番号を推定します。決定番号dより大きな数Dを取ることができれば
  この列のD+1より後のしっぽの箱を開けて、列の同値類を知り、代表を知り、決定番号dを知り
  d<Dが成り立っているので、d,d+1,・・Dまで 箱の中の数と代表とが一致しているはず
  なので、代表のDの数=箱のD番目の数 と唱えれば、的中です
  しかし、明らかに 1列では そのような 決定番号dより大きな数Dを取ることはできない
  ∵決定番号dの集合は、分かり易くいえば自然数全体を渡り 発散している
 (都築の多項式環モデル(無限次元線形空間>>515)を使うと、より分かり易い)
 ・いまの1列での問題点を克服しようというのが、複数列を使う箱入り無数目
  簡単にA,Bの2列で考えます。A列の箱を開けて、決定番号daを得る
  もし、db<daとなっていれば、D=daとして上記1)の議論が使えて、箱入り無数目のトリック成立
  しかし、上記の通り、そのような議論は不成立です
 ・そこで、箱入り無数目のトリックの議論で、”da,dbを同時に取ればよかんべ!”となる
  ”da,dbを同時に取る”ときに、選択公理の出番がある
 ・そして”da,dbを同時に取れば、"db<da or da<db" のどちらかが成り立つから
  確率1/2で、箱入り無数目のトリック成立!”というのが、成立派の主張ですね
  どっこい、da,dbがある有限nより小さく 1〜n の範囲ならば、お説の箱入り無数目のトリックで良いのですが
  しかし、n→∞ に発散している場合は、話はそう単純ではないということです

ああ、”素朴に考えると箱入り無数目にはならないのでは?”でしたね
上記の通り、”素朴に考えると”の部分が問題でして、全事象Ωが大きすぎて確率測度1を与えられない場合には
”2列で素朴に確率1/2”が言えないってことです